樹々
樹々の中を脈々と流れ続ける
壮大な情報のネットワークは
その樹だけに留まらず
世界中に広がっている。
海を越え
大河を横切り
風や地中のネットワークを媒体に
樹々がお互いにとりあうコミュニケーションは
あらゆるものの始まりと繋がり
その情報を
内包している。
樹々に触れて心が落ち着いたり
温かなものが込み上げてくる時
人々は魂への原点回帰にも似た感覚を味わう。
全ての繋がりの中で生きる樹々は
原点を決して忘れることなく
どんな場所でも
どんな環境でも
ただ自身の生命を全うし
その膨大な情報の守り手としての役割を
立派に果たしている。
樹々の葉が風と出会い
美しく揺れる姿の中に
どこか古い記憶を感じるのは
その為だ。
樹々は時間の流れに抗うことなく
あるがままに
自身の時間の流れの中で生きている。
樹々を崇めるのではなく
樹々に頼るのではなく
樹々と共にある生き方を
今、思い出してほしい。
その在り方は
人々の記憶の中にも既にあり
7月7日、その記憶が蘇る。